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雪歩の心配

雪歩「プロデューサ〜…あのぅ…」

ん、どうした。雪歩。何か気になることでもあったか?

雪歩「はい〜。あのぅ、私たちの人気のことなんですけど…」

うん。

雪歩「もう7ヶ月にもなるのに、ファンが40万人ちょいっていうのは、なんだかちょっと少ない気がするんですけど…」

む…雪歩も感じてたか。実はそうなんだよ。ちょっとレッスンに時間を割きすぎた感じだ。

雪歩「ああっ、やっぱり…私がダメだからレッスンが多いんですね。うぅぅ〜〜〜〜」

ああっまて、そうじゃないっ。

雪歩「いえっ、私がダメなんですぅ〜っ!律子さんはしっかりしてるのにぃっ、うぅぅ〜〜、私なんて、私なんて、穴掘って」

なら俺が埋まるっ!俺が悪いんだっ!

雪歩「うあっ、ぷ、プロデューサーっ!」

俺なんてダメなプロデューサーだっ、アイドルの管理もきちんとできずに、雪歩に心配かけてしまうダメダメプロデューサーだっ!

雪歩「うぁあ、プロデューサー、出てきてくださいぃ〜〜」

イヤだっ!ここでもっと反省するまででないんだっ!

律子「いい加減にしろっ、ダメプロデューサーっ!」
雪歩「あぅ、律子さん…」

うぉっ、律子来てたのか!

律子「こらっ!とっととでてきなさいっ!」

わかったわかった、でるよでるよっ。

律子「くだらないことで手を焼かさないでよねっ!ほら、雪歩もおろおろしない!」
雪歩「はっ、はいっ」
律子「ファン数の心配なんてしなくていいの。あなたのダンスと、私の歌で何とかなるわよ。
最近レッスンの効果も出てきてるし、まだまだこれからなんだからねっ。」
雪歩「…!
うう…はいっ…

ぐすっ…ぐすっ」
律子「あ〜、もうっ、泣くな雪歩っ。」

律子、雪歩のはうれし泣きだよ。

雪歩「ぐすっ、そ、そうです〜〜うれしぃんです〜」
律子「え、な、なんでよ?」
雪歩「ぐすっ、えと…うぅ〜〜」

ダンスを認めてもらったからだよな、雪歩。

雪歩「はいぃ〜、ぐすっ」
律子「え、えっと…わ、私は事実を客観的に言ったつもりで…」

認めてるんだろ?照れずにそう云えばいい。

律子「う、うるさいっ!もー、雪歩ってばくだらないことで泣かないでよっ。困っちゃうじゃないっ。」

よしよし、雪歩、そろそろ泣きやめ。もう、安心したろ?ほら、ティッシュ。

雪歩「は、はいっ。」(ちーん

頼りないプロデューサーだけど、これからもよろしくな。雪歩、律子。頑張っていこう。

雪歩「はい。」
律子「あったり前でしょ。頼りはプロデューサーなんだから、頼りないとかいわないでよねっ」

頼りは、雪歩もだろ?

律子「うん。雪歩も頼りにしてる。一緒に頑張ろうね」
雪歩「り、律子…さん、はいっ!」





その後…

律子「ちょっと、プロデューサー。」

ん?律子か。さっきはありがとな。

律子「さっきの茶番は何よ。全く…」

お前が止めてくれると思ったからな。

律子「何よ、それ見越してのことだったってわけ?」

当然だろ。律子がフォロー入れてくれると信じてたからあんなコトできたんだ。
雪歩だけなら絶対やってないよ。

律子「は…なかなか狸ですね。プロデューサー。」

いえいえ、どういたしましてw
上手く場も収まったろ?

…律子の本音が引き出せたのは予想外の大収穫だったがな。
雪歩もほんとに喜んでたよ。

律子「…」

ま、ああいうことは言葉にしないと伝わらないもんだ。

律子「…ま、確かにね。
言いたくなかったわけじゃなかったんだけど、言わなくても伝わると思ってた部分はあるかもしれない。

…今回はプロデューサーにしてやられた感じね。」

いやいや。
ああいうときに律子がきちんとフォローに回ってくれるからこそだよ。
ほんといつも助かるよ。これからもよろしくな。

律子「はいはい。」

| Copyright 2005,11,09, Wednesday 10:07pm 瀧義郎 | comments (0) | trackback (0) |

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