……すGIL！！

最後の一巻だけ買っていなかったのに気がついて補完。

● 正統派ヒロイックファンタジー

彼方から (1)
ひかわ きょうこ



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前金魚屋古書店でちらっと紹介しましたね。ひかわきょうこさん。
わたしはかなり前からのファンです。彼方からもずっと買ってた。
むかし、LaLaを購読してたんですが、この「彼方から」が終わった瞬間に、購読止めてしまいました。
肌に合わなくなったんだもん。

それはともかく、この方、作品の幅が非常に広いです。代表作は「荒野の天使ども」シリーズや「千津美と藤臣くん」シリーズですが、前者は(少女マンガなのに)ウェスタン、後者は普通の恋愛物です。
まあ、いずれにしても恋愛は多少絡んでくるんですけど、構成も結構見事で、「荒野の天使ども」シリーズは万人にお勧めできるかと思います。

さて、彼方からですが、こちらは異世界ファンタジーです。
新井素子の「扉を開けて」とおなじく、あちらの世界にとばされてしまった女の子の話。

連載が足かけ12年、かな。ひかわさんは遅筆な方(なにせ、アシを全く使わないらしい…)なんでそれくらいになったんですが、長い期間の割にほとんど設定や世界観の破綻が見られません。
よほど長く構想を練ったんでしょうね。考察がしっかりしていて、感心することもしばしば。裏設定もいっぱいありそうだし、この世界でのお話をもっと見たい気がします。

それに、お話もとても面白い。
敵対の構図などは割と単純な二元論的世界観で構成されてるんですけど、あちらの世界の政治的状況などに手を抜いてないおかげで、わかりやすさがむしろ深みを与えてる感じです。

文庫化が進んでる様なので、是非とも。一巻だけでも手に取ってみませんか。

文庫↓
彼方から (1)
ひかわ きょうこ

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