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久しぶりの

久しぶりの通常営業です。
なんか、長編を書いてる間はそれしか更新しちゃいけないような気分になってましたが、よく考えるとそうでもなかったですね。

伊織「そーよ。あんた何さぼってたわけ?」

いや、さぼってたっていうか…なあ。
まあ副業が忙しかったりとかいろいろ…

事務所にはほとんど毎日行ってるじゃないか。
誰かさんは今日で五日も連続で絶対来いってメールをよこしたけど。

伊織「なによ。その言い方。だって、あんたほっとくと来ないでしょ!」

失敬な。ちゃんと5回とも行ったじゃないか!

伊織「じゃあ、メール出さなかったら来たの?」

それはまあそれゴニュゴニュ…
あ、そうだ、きょうDS買ったんだけどな。

伊織「またごまかしに入ってる…」

…お前な。こーいうときの逃げ道をいちいちふさいでると、友達なくすぞっ!

伊織「あら?私とあんたが友達だって言う気?」

…………


| Copyright 2006,06,26, Monday 02:19am 瀧義郎 | comments (0) | trackback (0) |

 

あとがき

まずは…待って頂いた方、ほんとに申し訳ありません!!
えっとそのう、確かにネットワーク環境が破壊されたとか、そういうことはあったんですが、遅れた理由はそれより何より、エピローグの方に向かっての流れにものすごく悩んでしまいました。
時間を飛ばしてHarmonia引退直前にしようかとか、あるいは伊織のモノローグにしようかとか…
悩んだ末にたどり着いた形が、今回発表させて頂いた形だったのですが、いかがでしたでしょうか。
正直、渋谷ライブの後でPがいなくなるエピソードとか、やらなくてよかったなとか色々思うことはあるのですが…

まあとにかく、なんとか着地できたので自分的には良しとします。
読んで頂いた方、また、ずっと待って頂いていた方、本当にありがとうございました。
また構想を固めて、新しいものを書いてみたいと思います。

………今度はラストから書き始めるようにしようw


さて、余談になるのですが、この夏にあるコミケで友人との合作の形で春香とやよいを主人公にした漫画を出すことになりました。僕がストーリーを担当しています。もし、よろしければ見に来てやって下さい。サンプルとして、最初の数ページをここにおいておきます。



| Copyright 2006,06,10, Saturday 09:56pm 瀧義郎 | comments (0) | trackback (0) |

 

エピローグ

それ以降、Harmoniaのプロデュースはとんとん拍子に進んだ。
Vocal Master への出演も、初回こそゲスト扱いだった物の、次週には自力で10位内に入る事ができた。
と言うのも、渋谷ゲリラライブの様子を撮したビデオがインターネット上で出回り、フルコーラスで聞いてみたいというリスナーからの欲求が、急激に圧力を増したからである。
それに対応する形で、PV付きのマキシシングルCDを1200円という通常マキシ並の価格で発売し、同時にダウンロード販売も行った。また、CMスポットを深夜帯とVocal MasterのCM 枠で放映した。

すべて絶妙のタイミングで投入が行われ、一気呵成に事は進んだ。
山本の面目躍如たる部分である。さすが三日も行方不明になっただけのことはあった。

しかし、おかげでオフ日を設定することができず、伊織たちは1月ほど仕事漬けの日々が続いたが、今日やっと半日仕事が開いた。
しかも日曜日。絶好のオフ日和だ。

とりあえず一旦事務所に帰って、解散になった。

「ん〜…久しぶりのオフだけど、なにをしようかしら〜」
「私はそうねえ…うーん」
「突然オフとかいわれても、何もすることないよねー」

三人は急に貰ったオフをもてあます。
しばらくなんて事もない話をしていたが、誰かがお腹がすいていたことを思い出し、昼食を取りに行こうと言うことになった。

「昼食ねー。どこに行く?」
「ん〜。もし、伊織ちゃんと真ちゃんがイヤじゃなければ、前に行ったピザやとかどうかしら?」
「あ、いいですね!また行きたいと思ってたんです!」
「そうねぇ。まあ、いいんじゃないの」
「またまたー。行きたいクセに。伊織がそんな言い方する時はたいていかなり行きたい時なんだよね」
「うっさいわね!真こそ本心簡単にみせすぎなのよっ!」
「ってことは、やっぱり行きたいんでしょ?」
「うっ…」
「はいはい。軽いコントも終わったところで、行きましょうか〜」
「か、軽いコント扱いですか…」

伊織が真に耳打ちした。

「あずさって…ぼーっとしてるように見えるわりに変なとこで仕切りうまいわよね…年の功?」

あずさは笑顔で伊織に振り返る。

「なにかきこえたかしら?」

有無をいわせぬ様子に、伊織は思わず、なんでもありませんと丁寧語で答えてしまう。

準備が調い、タクシーを拾いに事務所玄関におりる途中、あずさが伊織に言った。

「ねえ、伊織ちゃん」
「何?」
「私、あなたにお礼が言いたいの」
「?何よ、突然…」

伊織はあずさの意図を図りかねる。

「私は、伊織ちゃんと真ちゃんのおかげで、今ここにいると思っているわ。私に、力を貸してくれて…ありがとう」
「?だったら、真にも言わないとダメじゃない?」

伊織は、あずさの言っていることがやはり飲み込めない。
あずさは少し伊織を見て、ふふふと笑う。

「伊織ちゃん、覚えていないのね。と言うことは、もう、ソロのほうがよかった、って思っていないって事かしら?」

その言葉を聞いて、伊織は以前の事を思い出した。
あずさは突然、伊織の家に来て私に力を貸してくれと言ってくれた。
あのときは、プロデューサーへの不信感が渦巻いて、自分がどうしたらいいのかわからなくなっていた。
その中で、あずさにソロのほうがよかったと言いはなったこと。
そして…あずさに、私に力を貸して欲しいと言われて、残ってみようと思ったこと。

すっと耳の横の髪をかき上げて、伊織は言った。

「トリオもまぁ、いいんじゃないかしら」
「ふふふふっ。さっき真ちゃんが、伊織ちゃんがそういう時には、いいと思ってる、って言ってたわね」
「…うっさいわね」
「うふふふふっ」



| Copyright 2006,06,10, Saturday 04:56pm 瀧義郎 | comments (0) | trackback (0) |

 

復帰への足がかり(3)

「山本君か!?一体、今まで何をしていたのかね!」
『社長、すみませんでした。いろいろと後始末と準備がありまして…』
「なんの準備だ!」
『とりあえず、警察へのフォローも含めて後始末は終えました。ライブのことを新聞などで叩かれることはないと思います』
「こんな勝手な真似をして…ただですむと思っているのか!?」
『思っていません。クビも覚悟の上です。が、伊織のことに関しては、考え直して頂けますよね?』
「…それは」

高木は視線を一瞬伊織に投げる。今にも社長に飛びかからんとしていたが、伊織は後の二人に押さえ込まれていた。
受話器に視線を戻す。

「…ああ。もう、こうなった以上、そうするのがベストだろう」
『ありがとうございます、社長。そういって頂けると思っていました』
「とにかく、明日には事務所に来るんだろうね!?」
『いえ。これから行きます。』
「…わかった。とりあえず、今後のことに関しては後で詳細を聞こう」
『そこに3人はいますか?』
「うむ。いるが。明日のことかね?」
『あずささんを出してもらえますか』

社長は受話器を押さえてあずさを呼ぶ。

「む、むりです〜。伊織ちゃんが…伊織ちゃんが…」
「むっかーっ!!どうして私じゃなくてあずさなのよっ!!プロデューサーギッタギタにのしてやるから私を出しなさいっ!!」

高木は受話器から手を放して、山本に言った。

「…と、いうわけだが、どうするかね?」
『しょうがないですね…じゃあ伊織を出してください』

ようやく二人から解放された伊織が受話器に飛びついて一声。

「こーのボケプロデューサ━━━━━━━━━━━━━━━━━っ!!」

事務所の屋根が吹っ飛ぶほどの声量で受話器に叫ぶ。
受話器の向こうから山本のうめき声が聞こえてくる。

「なーにやってたのよっ!アンタ最近こういうの多すぎよ!!なんにも無しで放置とかやめなさいよ!!それでも社会人!?」
『す、すまん、悪かった。確かに連絡しなかったのは俺の落ち度だ。けど、今後のコトを詰めてたら、連絡する暇もなくて…』
「いいわけはいいから、今後どうするのかちゃっちゃと指示しなさいよ!」
『わ、わかった。とりあえずざっと概要を述べるから聞いてくれ』

山本の説明によると、Vocal Master という、歌唱力重視のランキング番組に出演が決まりそうだという。

「ボーカルマスター?それって、すごいじゃない…」
『ああ。苦労したよ』
「どうやって段取りつけたのよ」
『まあ…要するに俺の知り合いの音楽系のライターにお前たちの曲を聴いて貰って、紹介を頼んだんだ』
「へぇ…ライターねえ…」
『ああ。善永って言うんだけど。知ってるか?』
「え…善永って…あの?」

有名アイドル誌のみならず、大手の音楽雑誌にも連載コラムを持ち、彼女が記事を書いたアーティストは必ず大成するというジンクスを持つ超有名ライターだ。

「…やるじゃない。ちょっとは見直してあげてもいいわ」
『お褒めにあずかり光栄だよ。明日は午前中レコーディングで、午後からボーカルマスターの軽いオーディションがあるから、一日拘束になるとあずさと真に伝えてくれ』
「わかったわ。じゃあ、明日遅れたら承知しないわよ」

山本は笑い含みに、ゆっくりと信頼を回復するよ、と言って電話は切れた。

その日の夜、高木は社長室で山本の報告を聞いていた。
山本はこの三日間の行動をすべて報告し、明日の予定と今後のプロデュース計画を報告した。

「…以上です」
「わかった。ご苦労だったね」
「いえ。本当にすみませんでした」
「いや。結局、伊織ちゃ…ゴホン!水瀬君の名誉挽回に努めてくれたのだし、そのことに関しては感謝している。
このまま潰れるには惜しい逸材であったことは疑いようもないからな」
「はい」
「では、帰ってゆっくり休んでくれ。明日からは激務になるぞ」
「はい、わかっています。では、失礼します」

山本は頭を下げて、社長室をでようとドアノブに手をかけた。
出がけに思い出したように社長にいう。

「あ、そうだ、社長」
「ん?」
「下農さんへの取り次ぎ、ありがとうございました。おかげでスムーズに事が運びましたよ」
「ん?なんのことかな?」

社長はすましている。
山本は一瞬驚いたような表情をしたが、すぐに顔を伏せて、できるだけ冷静に聞こえるようにいった。

「…ああ、勘違いならいいんです。失礼します」
「うむ」

ばたんと後ろ手にドアを閉じ、山本は笑いをこらえきれないかのように吹き出した。


| Copyright 2006,06,10, Saturday 04:53pm 瀧義郎 | comments (0) | trackback (0) |

 

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