THE iDOLM@STER ショートストーリー
ムリメ その1 佐野美心の場合
「……なにこれ」
アイドル佐野美心は、その日の「LOVE LOVE LIVE!」のエントリーを見て驚いた。
一組だけ、Dランクのアイドルが混じっていたのだ。
「LOVE LOVE LIVE!」は老舗の大手音楽番組の一つであり、これに出演するだけで相当数のファン獲得が見込める。
そんな番組に、Dランクのアイドルがエントリーするなど、考えられない。このユニットの担当プロデューサーは一体、何を考えているのか?と不思議になるくらいだ。
あきれ果てて、エントリー表を見ていると、つんと頭をつつかれた。
「やっほー。美心。久しぶりー」
後ろを振り返ると、理科だった。何度もオーディションであうウチに、すっかり意気投合した子だ。
1位を取ることも取られることもあったが、基本的に仲良くやれていた。
「あ、理科じゃん。ひさしぶり。ゲンキしてた?」
美心が手を高く上げると、理科は当然のようにハイタッチをしてきた。パァンという小気味のいい音が響く。
「ところでさー……今日のオーディションだけど、みた?エントリしてるやつ」
美心は、声を潜めて理科に耳打ちした。
「なに?なんかあった?」
「なーんか、Dランクのアイドルが居るのよ。A.A.Oとかってデュオのアイドル」
「Dらんくぅ?なにそれ」
理科は呆れた、と言った風情で言った。
「そんなの、ぽっと出もいいとこじゃん。そんなのがこの番組出れるわけないっしょ」
「まあそうなんだけどさー……でも万が一、出演されたらむかつくよね」
「んだね……潰しちゃう?」
「いいわね。ボーカル審査員にウチらの実力アピって、こいつら落としちゃおうよ」
理科がにやりと笑うのと同時に、美心も酷薄な笑みを浮かべた。
アイドル佐野美心は、その日の「LOVE LOVE LIVE!」のエントリーを見て驚いた。
一組だけ、Dランクのアイドルが混じっていたのだ。
「LOVE LOVE LIVE!」は老舗の大手音楽番組の一つであり、これに出演するだけで相当数のファン獲得が見込める。
そんな番組に、Dランクのアイドルがエントリーするなど、考えられない。このユニットの担当プロデューサーは一体、何を考えているのか?と不思議になるくらいだ。
あきれ果てて、エントリー表を見ていると、つんと頭をつつかれた。
「やっほー。美心。久しぶりー」
後ろを振り返ると、理科だった。何度もオーディションであうウチに、すっかり意気投合した子だ。
1位を取ることも取られることもあったが、基本的に仲良くやれていた。
「あ、理科じゃん。ひさしぶり。ゲンキしてた?」
美心が手を高く上げると、理科は当然のようにハイタッチをしてきた。パァンという小気味のいい音が響く。
「ところでさー……今日のオーディションだけど、みた?エントリしてるやつ」
美心は、声を潜めて理科に耳打ちした。
「なに?なんかあった?」
「なーんか、Dランクのアイドルが居るのよ。A.A.Oとかってデュオのアイドル」
「Dらんくぅ?なにそれ」
理科は呆れた、と言った風情で言った。
「そんなの、ぽっと出もいいとこじゃん。そんなのがこの番組出れるわけないっしょ」
「まあそうなんだけどさー……でも万が一、出演されたらむかつくよね」
「んだね……潰しちゃう?」
「いいわね。ボーカル審査員にウチらの実力アピって、こいつら落としちゃおうよ」
理科がにやりと笑うのと同時に、美心も酷薄な笑みを浮かべた。
| Copyright 2007,08,27, Monday 02:18am 瀧義郎 | comments (0) | trackback (0) |
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