LOGIN

閲覧形式: ゲストモード

ID:
PASS:

CALENDAR

<< 2024/03 >>
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

NEWEST / < NEXT   BACK >

復帰の足がかり(2)

あのライブの日から、山本と連絡が取れなくなっていた。
メールに返事はあるが、電話にはでてこない。

何となく、事務所に来てはいたが、ハルモニアの活動としての指示はなく、どうしようか途方に暮れる。
とりあえず2日間ほど自主練習を続けたが、3日目についに伊織がキレた。

「アイツ一体何考えてるのよっ!!!まーたほったらかしにしてくれちゃってええええっ!!」
「お、落ち着いて、伊織ちゃん!」

あずさが取りなそうとするが、伊織はキッとあずさを振り返った

「あずさっ!」
「は、はいっ」
「むしろあんたなんで落ち着いてるのよっ!!あんたなにか隠してんじゃないでしょうね!?」
「と、とんでもないっ」

あずさはぶるぶると首を振る。

「けど、ほんとにどうしちゃったんだろう…プロデューサー」
「と、いうことは君たちも知らないのかね?」

後から突然声をかけられて驚く。

「社長…!」

高木が入ってきていた。

「困ったもんだな、彼にも…」

社長も困り切ったように言う。

「社長!」

後ろを向いて伊織が立ち上がる。

「なんだね、水瀬君」
「私たち、これからどうなるわけ?」

しばしの沈黙ののち、社長が答えた。

「…こないだのゲリラライブの出来は、素晴らしかったよ」
「社長聞いてたんですか?」
「いや。山本がビデオテープをおくってきたのでね」
「ビデオを?そんなものいつの間に…」
「まあ、それくらい抜け目のない彼のことだ。何かを企んでいるのだろうが…私にまで連絡をしないというのはいただけんな」

そんな話をしていると、小鳥が声をかけてきた。

「社長、お電話です」
「ん?誰からかね?」
「山本さんです」

全員が一斉に驚きの声を上げた。


| Copyright 2006,04,01, Saturday 08:00pm 瀧義郎 | comments (0) | trackback (0) |

コメント

コメントする








トラックバックURL

http://takiyoshiro.fem.jp/tb.php/246

トラックバック

 

NEWEST / PAGE TOP / < NEXT   BACK >

RECENT COMMENTS

RECENT TRACKBACK


LINK

PROFILE

OTHER

POWERED BY

BLOGNPLUS(ぶろぐん+)