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ビジュアルマスター受験

「…ねえ、プロデューサー」

ん?

「審査、長いですね…」

ああ。なんか難航してるのかな。

「…さっきのアピール、どうでしたか?」

最終審査で一瞬動きがおかしかったな。すぐに持ち直したけど。

「ああ…実は、ちょっとやな事思い出しちゃったんです」

やな事?

「ほら、先週のLove Love Live!のオーディションですよ」

ああ…
あれはやな負け方したなぁ。
第2審査でボーカルはよかったんだけど…他がなあ。あれさえなければ通ってたんだが。

「ええ…今回もちょっと微妙ですね。どうだったのかなぁ」

うーん…まあ、あの後すぐに持ち直したし、何とかなってるんじゃない、かなあ。

「だといいんですけど…でもあまり自信ないです。今回も負けたら…ちょっと自分のアイドルとしての素質が信じられなくなるかもしれない」

おいおい、大げさすぎるぞ。

「だって!連続で2回も落ちるなんて。ボクに魅力がないって事になりませんか?」

そんなことはないだろう。オーディションなんて、時の運って事もあるさ。
前回の審査だって、俺がアピールの指示をちゃんとできなかったという見方があるし。

…と言うよりは、ズバリそれが原因だなぁ。 orz

「ちょ、ちょっとプロデューサー、落ち込まないで下さいよ!ボクだって、指示通りに動けてなかった面があるんですから、ボクの責任もありますよ!」

…じゃあふたりのせいだな。真の魅力がないって事にはならないよな?

「あれ…そ、そうなる、かな?」

ビジュアル審査員「またせちゃってごめんなさい。審査結果を発表するわよ!オーディション受験者は前に出てきてちょうだい」

お、やっとおわったか。真、行ってこい。

「あ、はい。行ってきます」

ビジュアル審査員「今回の合格者は…」






「へへっ、プロデューサー、やりましたね!」

ああ、これでCランク入りは確実だ。よかったな、真。

「Cランクかー、遠く霞んでたトップも、そろそろ視界に入ってきましたね!」

ああ。けど、悠長なことは言ってられないな。
お前とほぼ同期の伊織も、もうそろそろCランクに上がるし、ますます頑張らないとな。

「もっちろん!プロデューサーも一緒に頑張ってくださいよ?」

ああ!とりあえず、事務所戻って祝杯をあげよう!

「やった!プロデューサーのおごりですか?」

甘いな。

「えぇ〜…」

社長のおごりだ!

「…ぷっ、ははっ、そうこなくちゃ!」

| Copyright 2005,11,28, Monday 12:06am 瀧義郎 | comments (0) | trackback (0) |

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